コミュニケーションスキル~論理力⑨~
- かわうち

- 4月13日
- 読了時間: 3分
こんにちは。ファシリテートGのかわうちです。 前回は論理力における「隠れた前提」について主に日常生活における事例を交え説明しました。
隠れた前提とは・・・ 発言や主張の中で明示されていないものの、その結論を成り立たせるために暗黙に置かれている条件や思い込みのこと。前提の認識がズレていたり、そもそも妥当でなかったりすると、結論だけをいくら磨いても、議論全体が不安定になる。
今回は私が普段関わっているシステム開発の場面における事例を紹介します。 事例①「クラウド化すればコストが下がる」
IT業界でよく聞くフレーズです。
「オンプレミスは高いので、クラウドに移行すればコスト削減になります」
一見もっともらしい主張ですが、ここにはいくつもの隠れた前提があります。
利用リソースは適切に設計・運用される
システムの利用量は予測可能である
運用体制・スキルはすでに整っている
これらの前提が崩れると、クラウド化=コスト増という結果も十分に起こり得ます。「クラウドだから安い」という言い回しに出会ったときは、「何を前提にそう言っているのか?」と一段掘り下げることが重要です。
事例②「ユーザーはこの機能を求めている」
要件定義の場面でよくあるケースです。
「ユーザーは操作を簡単にしたいはず」 「この機能があれば使われる」
ここでの隠れた前提は、「ユーザーのニーズが正しく把握されている」という点です。しかし実際には、
限られた一部の意見を全体とみなしている
過去の利用状況と現在の業務が変わっている
「不満」と「要望」を混同している
といったことが珍しくありません。
「誰の」「どの文脈での」ニーズなのかを明確にしないまま進めると、“作ったが使われない機能”が生まれてしまいます。
事例③「前例がないのでやらない」
意思決定の場でしばしば登場する言葉です。
「前例がないのでリスクが高い。現行踏襲でいきましょう」
この発言の裏にある前提は、「前例がない=危険である」という等式です。しかし、
前例がない理由は、本当にリスクなのか
環境や技術の進化によって前提条件は変わっていないか
そもそも比較対象は適切か
を考えずに結論を出してしまうと、挑戦すべき機会を逃すことになります。
ここで重要なのは、「前例がないこと」自体ではなく、「何がリスクなのかを言語化できているか」という点です。
システム開発においてはこのように疑われなかった隠れた前提の存在が後々大きな影響を与えることがあります。 論理的に考えるというと、「筋道立てて話すこと」や「正しい結論を出すこと」に意識が向きがちですが、その土台にある前提を点検することが、よりよい成果に繋がると思いますので ・自分が無意識に置いている前提は何か。
・相手と本当に共有できている前提は何か。 を意識する習慣を少しずつ身に着けていきたいです。


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