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コンサルタントの構造化とは?

まつ

はじめに

議事録作成の記事でも触れていますが、「構造化」という言葉は私がコンサルタントとして仕事を始めた時から何度も何度も繰り返し聞く言葉でした。

先輩コンサルタント達は当たり前ように使っていましたので、それだけ基本でもあり重要なスキルなんだと考えます。 一般的に「構造化」ができるようになると、情報が整理されて、論理的に考えて理解すること、伝えることができるようになると言われています。

そのため議事録作成時はもちろんですが、クライアントや上司、同僚と話すときや資料作成時にも役に立つのです。


改めて振り返ってみると「構造化」は議事録作成や先輩社員に繰り返し資料のレビューをする中で日に日に身についていったのかと思うのですが、もっと主体的に訓練しておけばよりよい資料を作成できていたり、お客さんとの会話もスムーズにできたのかとも思います。


今回は「構造化」の際に役立つ、代表的なフレームワークをご紹介したいと思います。

世の中には色々なフレームワークが存在しますが、これから紹介する内容はコンサルタントとしては知っていて当たり前と言われる内容かと思いますが、私自身恥ずかしながら未だに使いこなせている感覚はないです。。。

初心忘れるべからずで、改めて学びたいと思います。


コンサルタントが行う「構造化」とは?

繰り返しとなりますが「構造化」とは、情報を整理し、論理的に分かりやすく伝えることです。

主に以下の3つの方法が用いられます。


1.MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)

MECE(ミーシー)は、情報を「漏れなく、ダブりなく」整理するという代表的なフレームワークです。

現在では一般的にビジネスの場で利用されていますが、戦略系コンサルティングファームのマッキンゼーで発明されたと言われています。

要素や属性を洗い出して、それが互いに重なり合わないようにグルーピングをすることと自分は理解していますが、例えば、アパレル業界の「市場分析」を任されたとして、その際に以下のような分類で物事を整理する必要があります。


  • 顧客層(年齢・性別・購買傾向)

  • 競争環境(競合企業、シェア)

  • マクロ要因(経済状況、法規制) などに分けることで、分析の抜け漏れを防ぎます。


2.ピラミッドストラクチャー

結論を先に述べ、その根拠を階層的に整理する手法です。

どうしてこの結論に至ったのかをロジカルに説明する上では欠かせない方法かと思います。

ビジネスの場では「なんとなくAかな」といったことができませんし、顧客を説得して商談を成立させるためにも結論を導いた根拠が大事になってきます。その根拠もひとつではなく、複数用意することで説得力がより増すものです。

逆に言うと根拠さえしっかりとしていれば、多少奇策であっても不思議と顧客に納得してもらえたりもします。大事な商談や意思決定の場面で役立つフレームワークです。


  • 結論:「売上向上のためには、A戦略を採用すべき」

    • 根拠1:「市場の成長性が高い」

    • 根拠2:「競合との差別化が可能」

    • 根拠3:「コストが抑えられる」


3.ロジックツリー

問題を分解し、要因を可視化するフレームワークです。

例えば、「売上が低迷している」という問題に対して以下のように関連する要因を紐づけて整理します。

売上低迷
├── 客数の減少
│   ├── 新規顧客が増えない
│   ├── リピーターが減った
├── 客単価の低下
│   ├── 値引きが増えた
│   ├── 高価格帯商品の売上減

このように分解することで、原因を明確にし、適切な対策を打つことができます。

自動車メーカー大手のトヨタのなぜなぜ分析は、「なぜ?」を複数回繰り返すことで真因を追求する手法ですが、ロジックツリーのフレームワークを活用した思考方法のひとつかと思います。


構造化を身につける学習法

フレームワークを使って考えるクセをつけるためには、日常のニュース記事やビジネスレポートを読みながら、「これはMECEか?」などと意識することで、フレームワークを実践的に活用できます。

フレームワークやロジカルシンキングを紹介した書籍にはケーススタディなどの練習問題が掲載されていたりしますので、そういったものに取り組むことも有効かと思います。

実際の企業事例を題材に、ロジックツリーやピラミッドストラクチャーを作成する練習をすることで思考力が鍛えることもできます。

あとは学んだ内容を誰かに説明すると、論理的に整理する力が養われますし、その中で自分が理解できていないことに気づくこともできます。特に「結論→理由→具体例」の流れで話す習慣をつけると、自然にピラミッドストラクチャーが身につきます。

(余談ですが、「結論から話せ!」とはよく言われたものです。。。)


最後に

コンサルタントが活用する構造化の手法(MECE、ピラミッドストラクチャー、ロジックツリー)を意識し、日々の情報整理や思考に取り入れることで、論理的な思考力は鍛えることができます。きっと先輩コンサルタントはこういったことを日常の中で当たり前にやってきたり、業務を通して何度も何度も繰り返し思考するなかで身に着けていったのだと思います。そう考えると後からでも努力次第で身に着けることができるものですので、コツコツ取り組んでいきたいと思います。みなさんも是非実践してみてください!


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