今回はプロジェクトマネジメントの枠を越えて、ビジネススキルについての話題を2つお届けします。
話題➀ 質問を受けた場合の回答
➀-1 Closed Question(回答者に回答の選択肢が与えられている場合)
これこれこういう理由(根拠)だからこうなんですと論理的に話をすることを
強く意識するあまり、まず理由から答えてしまっていないでしょうか
(私もよくやってしまいます)。
ごく簡単な質問であれば、理由から話してしまっても、そうなのねと質問者に
納得してもらえるでしょうが、複数の理由がある場合には、その理由を先に
並べてしまうと、質問者は話の途中で結局どうなの?と思ってしまうかもしれません。
⇒ まずは選択肢の中から結論を答えてしまうのがベストだと考えます。
例1
Question | 今日は朝ごはんを食べましたか?(食べたか or 食べていないかを答える) |
Good Answer | 今朝は少し気分が悪かったので食べませんでした。 |
Best Answer | 食べませんでした。今朝は少し気分が悪かったからです。 |
例2
Question | 四季の中でどれが一番好きですか?(一番好きなのは春夏秋冬のいずれかを答える) |
Good Answer | 旬を迎える食べ物が多いので食欲が湧くのと、急に読書欲も湧いてくるので読書家になった気分になれる秋ですね。 |
Best Answer | 秋です。理由としては、旬を迎える食べ物が多いので食欲が湧くのと、急に読書欲も湧いてくるので読書家になった気分になれるからです。 |
➀-2 Opened Question(回答者が自由に回答できる場合)
こちらもだらだらと一つ目は~、二つ目は~と答えていると、質問者は話の途中で
いつ終わるのだろう?と思ってしまうかもしれません。
⇒ 最初に答えを構造化するのがベストだと考えます。
例えば、原因は二つありましてと答えのおしまいを明確にしてしまいます。
例
Question | プロジェクトYの進捗が芳しくないようですが、原因を教えてください。(単一あるいは複数の原因を答える) |
Good Answer | 一つ目の理由は、体調不良のメンバーが続出しており、稼働率が下がっているからです。 二つ目の理由は、作業に必要な物品のベンダーからの納品が遅れているためです。 |
Best Answer | 二つあります。 一つ目の理由は、体調不良のメンバーが続出しており、稼働率が下がっているからです。 二つ目の理由は、作業に必要な物品のベンダーからの納品が遅れているためです。 |
話題② 議事録
議事録担当になった場合、作成方法は人それぞれだと思いますが、私はできるだけ
発言を記録しておいて後で不要な部分を削除してまとめるやり方にしています。
とある本ではこれは「発言録」と定義されており、この「発言録」を頼まれたら
新人扱いだそうです。
その本に言わせれば、私のやっていることは新人レベルなのかとショックを受けた半面、
議事録なんて話の結論とアクションアイテムが明確になっていればいいじゃないかとも
思いました。
ただ、この本には面白いことも書かれており、それが議論内容の空気感を議事録に
反映するというものです。
例えば、「その案には賛成できません。」という発言について、案の説明があった後に
食い気味に「その案には賛成できません。」だったのか、いかがでしょうかと振られた
後に少し悩んで「その案には賛成できません。」とでは勢いが違います。
その空気感を合わせて伝えないと、議事録を読んだ人に正しく伝わらず、残された
発言だけが一人歩きしてしまうとのことです。
確かに議事録は、言った/言わないの世界に陥るのを防止する手段でもあるので、
どのように発言したのかのニュアンスまで記載してあるほうが議論の詳細が伝わりやすい
という考えは面白いと思いました。
例1
先方は間髪入れずに回答し、完全に案1には賛成できないとのこと。
⇒ 再考の余地なし。
例2
先方は悩んだ末に案1には賛成できないとのこと。
掘り下げてみると、要素Aの問題が解消できれば賛成できる可能性あり。
⇒ 次回へ向けたアクションアイテム
ビジネススキルについての話題(第1回)は以上となります。
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