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  • 執筆者の写真かわうち

プロジェクトマネジメント:ツール紹介 - アーンド・バリュー・マネジメント -

これまでPMBOKの8つのプロジェクト・パフォーマンス領域を中心にPMBOKの全体概要をお伝えしてきました。今回からはPMBOKで使われるツールを中心に、より具体的で実業務に近いものを紹介していきます。

今回は測定パフォーマンス領域で利用される、アーンド・バリュー・マネジメントについて紹介します。


  • 測定パフォーマンス領域とは? 当初立てた計画に対して測定時点での達成状況を確認し、今後の適切なアクションを取ることに関連する活動です。(詳細は関連記事参照)


  • アーンド・バリュー・マネジメントとは? アーンド・バリュー・マネジメント(Earned Value Management 以降、EVMという)は、進捗状況の把握・管理を行う手法の一つで、見積りと実績を比較することで評価を行います。EVMを行う意義は、進行中のプロジェクトにおいてそれまでの計画とのズレの大きさから、完成までの総時間、総コストを予測することです。


 

  • EVMはどのように使う? ではEVMは実際どのように使えばいいのか、過去のプロジェクトマネージャー(PM)試験をもとに説明していきます。 まず前提として、下表はEVMを行う上で判断材料となるデータです。

では実際の問題を見ていきましょう。過去のPM試験では以下の問題が出題されました。


(問)

以下の4つのEVMのグラフの内、コストが超過せず、納期にも遅れないと予想されるプロジェクトの状況を表しているのはどれか。


  1. グラフの読み取り グラフの読み取り方ですが、EVMのグラフは横軸に時間、縦軸に金額を取り、EV、PV、ACの3つの数値の累計を図式化しています。 PVは計画値であるため、時間軸の右端(プロジェクト終了)までのグラフが描けます。一方で、EVとACは実際の数値をとるため、現在のグラフまでしか作成することができませんが、EVMの分析では現在時点でEV、PV、ACがどのような関係にあるのかを見ていきます。

  2. PVとEVを比較する まずはPVとEVを比較して進捗状況を確認しましょう。 作業完了した金額(EV)が予定していた見積金額(PV)と同じかそれ以上であれば、プロジェクトの進捗は良好であり、スケジュールの遅延は発生していないことになるので、以下のように整理できます。 ・PV ≦ EV …進捗良好 ・PV > EV …スケジュール遅延 現在EVがPVを上回っているのは、パターン①とパターン③なので、この2つの状況であれば納期には間に合いそうです。 一方パターン②とパターン④はEVがPVを下回っており、スケジュールの遅延が発生していることがわかることから進捗不良の原因を調査し、対策を講じる必要があります。

  3. ACとEVを比較する 次にACとEVを比較して、プロジェクトが予算内に収まっているかを確認しましょう。AC=実コスト、EV=実際に完了した作業量なので、比較すると以下のことがわかります。 ・AC ≦ EV …見積範囲内 ・AC > EV …コスト超過 パターン①とパターン②はコストを抑えられていますが、パターン③とパターン④はコスト超過が発生しています。コスト超過の原因としては「予想以上にソフトウェアの開発時間がかかった」、「遅延挽回のために、要員を増員した」等が挙げられます。

  4. 分析結果 以上から、問である「コストが超過せず、納期にも遅れないと予想されるプロジェクトの状況」を示しているのは、パターン①であり、これが最良の状況です。 一方でパターン④はEVがPVを下回り、さらにEVがACよりも低い状態にある最悪の状況です。いわゆる「炎上」状態であり、スケジュールが遅延し、進捗をカバーするために出費を増やしている状況が想像できます。

 

  • まとめ いかがでしたでしょうか。今回はPMBOKで使われるツール紹介の初回ということで、シンプルな内容でお伝えしました。今後は要素を増やした応用編や別のツールについても紹介していこうと思います。 ご紹介した内容がご覧いただいた方の参考になれば幸いです。

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