自分の考えを相手に伝えるには?(第1回)

「もっと自分の考えを伝えたい」
そう思っているのに、上司への報告や会議での発言になると頭が真っ白になる。
私自身、新社会人の頃は「結局何が言いたいの?」「話がよく分からない」と言われることがありました。
そんな悩みを抱える人にぜひ読んでほしいのが、山口拓郎さんの『「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全』です。
この本を読んで気づいたのは、伝えられない原因は話し方ではなく、言語化の土台にあるということでした。
今回は第1回として、本書の全体像と「なぜ言葉にできないのか」を紹介します。
なぜ言葉に詰まるのか
社会人になると、学生時代とは比較にならないほど「説明する機会」が増えます。
進捗報告
上司への相談
顧客対応
会議での発言
ところが、多くの人は学校で「考えを分かりやすく伝える方法」を体系的に学んでいません。
そのため、
「なんとなく違和感がある」 「どこか問題だと思う」 「こうした方がいい気がする」
という曖昧な状態のまま話してしまいます。
すると相手は理解できません。
結果として、
「何が言いたいの?」 「もっと具体的に説明して」
と言われてしまうのです。
私たちは「伝え方」ばかり学んでいる
言葉がうまく出ないとき、多くの人は話し方のテクニックに答えを求めます。
PREP法
プレゼン術
コミュニケーション術
もちろん役立つものです。
しかし本書では、それ以前に重要なステップがあると説明されています。
それは、
自分の頭の中を整理すること
です。
頭の中が曖昧なのに、相手へ分かりやすく伝えることはできません。
これは考えてみれば当然のことです。
地図がない状態で目的地を説明できないのと同じだからです。
言語化には3つのステップがある
本書では言語化力を次の3つに分解しています。
1. 語彙力
自分の考えや感情を表現するための言葉を持つこと。
例えば、
嬉しい
楽しい
面白い
だけでは微妙な違いを伝えられません。
語彙が増えることで、自分の考えをより正確に表現できるようになります。
2. 具体化力
本書で最も重要だとされている力です。
頭の中の曖昧な考えを、
事実
理由
具体例
に分解していきます。
つまり考えの解像度を上げる作業です。
3. 伝達力
整理された情報を相手に伝わる形で届ける力です。
順番や表現を工夫することで、初めて相手に伝わります。
私が最も印象に残ったこと
本書を読んで最も印象的だったのは、
「言語化のポイントは具体化にある」
という考え方です。
私はこれまで、
「もっと話し方を勉強しなければ」
と思っていました。
しかし実際には、話し方以前に自分自身が理解できていないことが多かったのです。
例えば上司に相談するとき、
「業務がうまく進みません」
だけでは曖昧です。
しかし、
「関係部署との調整に想定の2倍の時間がかかっており、スケジュールが3日遅れています」
と言えれば状況が一気に伝わります。
違いは話し方ではありません。
考えを具体化できているかどうかです。
言語化を学ぶ価値とは
仕事で評価される人を見ると、特別に話し上手なわけではありません。
むしろ、
問題を整理できる
状況を説明できる
自分の考えを明確に言える
人が信頼されています。
つまり言語化力は、コミュニケーション能力の土台なのです。
この力を身につければ、報告・連絡・相談の質が大きく変わるはずです。
まとめ
『言語化大全』は単なる話し方の本ではありません。
言語化を
語彙力
具体化力
伝達力
の3つに分解し、本質的な改善方法を示してくれる一冊です。
特に「考えていることをうまく伝えられない」 「自信を持って発言できない」
と悩んでいる人には強くおすすめできます。
次回は、本書の核心である「具体化力」について詳しく紹介します。

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