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執筆者の写真なゆ

身近なIT技術 ~画像認識編~

アーキテクトGの「なゆ」です。

皆さまの身近にあるIT技術をお届けしたいと思います。


今回は社員などの画像データを認識する「画像認識」についてお話したいと思います。


 

画像認識とは?

画像認識とは、画像データ(写真や動画など)に写っているものを認識する技術です。 例えば、通常のコンピュータでは下図の犬、猫、人が写っている画像において、それらが何であるかを理解できませんが、画像認識技術を使うと、犬、猫、人、部屋などを認識することができます。

 

画像認識の仕組み

画像認識は、主に「機械学習(マシンラーニング)」と「深層学習(ディープラーニング)」の2つに分類されます。

  • 機械学習:覚えたデータに基づいて画像を認識

  • 深層学習:覚えたデータの特徴に基づいて画像を認識


例えば、機械学習で下図右側のシベリアンハスキーの画像だけを覚えさせた場合、シベリアンハスキーの画像は認識できますが、他の犬種は認識できません。しかし、深層学習では「犬の特徴(耳、尻尾、目など)」を覚えるため、ジャーマンシェパードなど他の犬種も認識できるようになります。ただし、深層学習の場合、狼も犬と認識してしまうことがあるため、学習量を増やすなどのチューニングが必要となります。



 

画像認識の活用例と効果

画像認識は、今やIT分野だけでなく、工場や自動車などこれまでITがなかった現場でも活用されています。

  • 文字起こし:カメラで撮影したメモの画像から文字をデータ化して、文字起こしの時間を短縮

  • 製品の検品・外観検査:カメラで異物の有無や形状の異常を確認し、人の目に頼らずに検査により品質管理の向上

  • 産業用ロボット:組み立て工場では、製品の位置の微妙なずれを画像認識で検知し、適切な位置で組み立てを行うことで不良品率の低下

  • 装置の状態確認:温度や湿度、圧力などの計器がデジタル化されていない場合、AIカメラを使用して数値を読み取り、自動で操作による人的ミスの検知、異常の早期発見

  • 自動運転:前車との車間距離やセンターラインを画像認識で把握し、自動で適切な運転を行ことにより事故の低減


特に土木業界では経済産業省よりインフラ分野におけるDXの取組について公開されており、より一層のDX推進が見込まれています。 第9回国土交通省インフラ分野のDX推進本部 i-Construction 2.0 ~建設現場のオートメーション化に向けて~


このように画像認識とAIの組み合わせにより、人的ミスや現場の負担が軽減され、安全で効率的な業務が可能になります。


 

おわりに

いかがでしたでしょうか。画像認識はまだ発展途中の技術ですが、十分にIT化を進めるための技術は整っている状況です。

古い機械の使用が理由でIT化が難しいと感じる事業者もいるかもしれませんが、手法を変えればIT化が可能なケースも多くあります。

皆さんも身近なIT技術から事業に適した技術がないか探してみてください。



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