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AIを取り巻く企業を知る

  • 執筆者の写真: なかむら
    なかむら
  • 5月15日
  • 読了時間: 6分

こんにちは「なかむら」です。


世の中すっかり生成AIを使う人が増えたなぁと思う今日この頃。そのAIが動くためにどんな企業が活躍していて、どんな企業が勝ち組となっているのか、みなさんご存じですかね。 ということで今回はAIを取り巻く企業について書いていこうと思います。


本記事の想定読者

  • AI関連企業を知りたい方

  • 近年のAIの歴史を知りたい方



ゴールドラッシュで本当に稼いだのは、金を掘った人じゃなかった 1849年、アメリカで「ゴールドラッシュ」が起きた。

カリフォルニアで金が見つかったという噂が広まり、夢を求めて何十万人もの人が押し寄せた。しかし、歴史を振り返ると、実際に大きな富を手にしたのは金を掘った人たちではなかった。 儲かったのは、ジーンズを売ったリーバイ・ストラウスや、スコップを売った工具店だった。

現在のAIブームも、まったく同じ構造をしている。

「ChatGPTがすごい」「AIが世界を変える」というニュースが飛び交う裏で、静かに、しかし確実に莫大な利益を上げている企業が存在する。そして面白いことに、それはAIを作っている会社だけではない。

AIは「産業のブラックホール」だ 少し想像してほしい。

あなたが「すごいAI」を作りたいとする。何が必要だろうか?

まず、超高性能な計算チップ(GPU)が何千枚も必要だ。そのチップを動かすには巨大なサーバー施設(データセンター)が要る。データセンターは熱を出すので冷却設備も必要。そして膨大な電力を消費する。チップを製造するには最先端の半導体工場露光装置が不可欠。その材料には特殊な化学素材が使われる……。

AIひとつ作るだけで、こんなにも多くの産業が関わってくる。

AIは、あらゆる産業から資金とエネルギーを吸い込む「産業のブラックホール」とでも言うべき存在なのだ。


誰が儲かっているのか、分類してみよう

🖥️「AIの筋肉」をつくる企業──GPU・チップ NVIDIA(エヌビディア)という会社をご存じだろうか。もともとゲーム用のグラフィックチップを作っていた会社だが、そのチップがAIの計算に抜群に向いていることがわかり、一気に時代の寵児となった。

なぜNVIDIAがそこまで強いのか。実はチップだけが理由ではない。「CUDA(クーダ)」という開発者向けのソフトウェア基盤を20年近く前から育ててきた。AI開発者たちはみなこのCUDAを使って研究してきたため、「NVIDIAのチップじゃないと動かない」という状況になっているのだ。これはWindowsとOfficeの関係に似ている。ソフトがあるからハードが売れる、という強固な仕組みだ。

同じ土俵で戦うのが AMD や Intel。そしてGoogle・Amazonといった巨大テック企業も、NVIDIA依存を減らすため、自社専用のAIチップ開発に乗り出している。 なかむらの一言:結局NVIDIAのCUDAが強すぎて、中々牙城を崩せないんだろうなぁ。

🏭 「チップを実際に焼く」企業──半導体製造 NVIDIAは設計だけ行い、製造は自社では行わない。

実際にあの超精密なチップを作っているのは、台湾の TSMC(台湾積体電路製造) だ。AIブームが続く限り、TSMCへの需要は衰えない。まさに「どこが勝ってもTSMCが儲かる」構造になっている。 なかむらの一言:九州や北海道にも工場作っていてありがたい!でも台湾有事が怖い。 🔬「チップを作る機械」をつくる企業──製造装置

さらにその裏側には、半導体を製造するための"機械"を作る企業がいる。

最先端チップには「EUV(極端紫外線)露光装置」という、地球上で最も精密な機械の一つが必要だ。この装置を作れるのは、オランダの ASML という会社だけ。世界中の半導体工場がASMLの装置に頼っている。

日本にも重要なプレイヤーがいる。東京エレクトロンやLasertec(レーザーテック)といった企業は、半導体製造装置の世界で存在感を放っている。 なかむらの一言:昔は日本も強かった分野・・・ 🧠 「AIの記憶」をつくる企業──メモリ GPUがいくら速くても、データを素早く送り込めなければ意味がない。それを担うのが「HBM(高帯域幅メモリ)」だ。

今このHBM市場で一人勝ちしているのが韓国の SK hynix(エスケーハイニックス)。NVIDIAのGPUにはSK hynixのメモリが積まれており、AI特需の波に乗って業績が急拡大している。 なかむらの一言:がんばれキオクシア! 🏢 「AIを動かす場所」をつくる企業──データセンター・クラウド


ChatGPTに話しかけると、その返答はどこで生まれているのだろう?

答えは「データセンター」だ。巨大な倉庫に、何万枚ものGPUが並んでいる。Microsoft・Amazon・Googleは〇〇〇兆円規模の設備投資を続け、このデータセンター争奪戦を繰り広げている。

「AIの覇権争い」は、ある意味「どれだけGPUを持っているか」の戦いになっている。 なかむらの一言:投資回収できるんですかねぇ・・・ 💡 「AIそのもの」をつくる企業──ソフトウェア・AIモデル

ようやくここで、多くの人がイメージするAI企業が登場する。

ChatGPTの OpenAI、Claude(クロード)を開発する Anthropic、企業向けデータ分析に強い Palantir(パランティア)など。

ただ興味深いのは、AIモデルを作る企業は「現時点では巨額の投資を続けている段階」であり、必ずしも今すぐ莫大な利益を上げているわけではない点だ。むしろ半導体や電力インフラの企業の方が、着実に利益を積み上げているという逆説がある。 なかむらの一言:パランティア嫌われすぎぃ。。 🤖 「AIを体に宿す」企業──ロボティクス そして今、最も熱い視線が注がれているのが「フィジカルAI」だ。

これまでのAIは「画面の中」にいた。しかし次のステージでは、AIが現実の世界に出てきて体を持つ──つまりロボットになる。

Tesla(テスラ)が人型ロボット「Optimus(オプティマス)」を開発し、Figure AIなどのスタートアップも続々と参入。工場自動化から家事ロボットまで、「AIの本命はロボットだ」という見方が急速に強まっている。 なかむらの一言:早く世の中に広がって楽をさせてください。。


「ブームの波」はどう変化してきたか

AI市場の利益構造は、実は数年単位で変わってきた。

第1波(2020〜2022年頃):クラウド企業が潤う → AI開発にはクラウドが必要。AWS、Azure、Google Cloudの需要が急増。

第2波(2022〜2024年頃):GPU・半導体企業が急騰 → ChatGPT登場後、NVIDIAの株価は3年で約10倍以上に。TSMCも急拡大。

第3波(2024年〜現在):電力・インフラ企業が浮上 → データセンターの電力消費が社会問題になるレベルに。Vertivなど電力関連株が注目される。

第4波(これから):「AIで稼ぐ」企業が主役へ → 「AIを作る企業」から「AIを使って利益を出せる企業」へ。業務効率化・自動化で実際に収益を上げる企業が台頭してくる。


「日本はAI後進国」というのは本当か?

「日本はAI分野で遅れている」とよく言われる。確かに、OpenAIやAnthropicのような生成AI企業は日本から生まれていない。

しかし、AIを動かすための「土台」の部分では、日本は世界トップクラスだ

  • 半導体製造装置:東京エレクトロン、Lasertec

  • シリコンウエハーなど素材:信越化学工業、JSR

  • ロボティクス:ファナック、キーエンス

  • 通信・インフラ:NTT、富士通

AI本体を作る競争では苦戦しているが、AIというゲームそのものを成立させるインフラを握っているという点で、日本は非常に重要なポジションにいる。

とくに「フィジカルAI」の時代が来れば、ロボット・精密製造・素材に強みを持つ日本企業が改めて世界から評価される可能性がある。


おわりに AIブームを一言で表すなら、こうなるかもしれない。

「史上最大のゴールドラッシュが、いま起きている」

そしてこのブームで確実に儲けているのは、必ずしもAIを作っている会社だけではない。チップを作る会社、チップを製造する工場、その工場に装置を売る会社、電気を送る会社、冷やす会社──。

AIは今、半導体・電力・インフラ・ロボティクスを巻き込んだ**「産業構造そのものの変化」**を引き起こしつつある。

「AIって自分には関係ない」と思っていた人も、実はすでにこのブームの中にいる。あなたが使っているスマートフォン、電気、工場で作られた製品──そのすべてがAIの波に飲み込まれ始めているからだ。

これからの時代、「どんなAIが登場するか」と同じくらい、「誰がそのAIを支えているか」を見るのが、世界の変化を読み解くカギになるかもしれない。


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