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思考法(その2:ラテラルシンキング)

  • のり
  • 5月19日
  • 読了時間: 3分

今回は「思考法(その1:トリプルシンキング)」から引き続き、トリプルシンキングの一つである、ラテラルシンキング(水平思考)についてお送りします。


1.ラテラルシンキングについて

  ラテラルシンキングは、これまでの常識や前提に捕らわれず、マンネリから脱却して

  画期的なアイデアを生み出すための思考法です。

  アイデア出しと聞くとブレインストーミングが思い浮かびますが、ラテラルシンキング

  と比較してどんな違いあるのでしょうか。


2.ラテラルシンキングとブレインストーミングの比較

  ラテラルシンキングとブレインストーミングの比較結果を以下に示します。

項目

ラテラルシンキング

ブレインストーミング

目的

既存の枠組みにとらわれず新しい視点を得る

多くのアイデアを短時間で出す

アプローチ

非論理的・直感的・創造的

自由連想的・量重視

思考の方向

水平的(多方向に展開)

拡散的(とにかく数を出す)

ルール

常識や前提を疑う

批判禁止・自由奔放・量を重視・結合と改善

使用場面

問題の本質を再定義したいとき

アイデア出しの初期段階

個人/グループ

個人でもグループでも可能

主にグループで実施

成果の性質

意外性・革新性のあるアイデア

多様で幅広いアイデア

 どちらもアイデアを創造するための手法ですが、相違点のポイントは以下になります。

 ラテラルシンキング :主に個人で深く考えて新しい視点を生み出す、つまり、アイデア(

            考え方)の質を変える手法

 ブレインストーミング:主にチーム・グループで短時間で多くのアイデアを生み出す、

            つまり、アイデア(考え方)の量を増やす手法


3.結論(使い方)

  ラテラルシンキングでは、これはきっとやってはダメだ、これはできないに違いない

  というような思い込みの排除が肝です。

  ラテラルシンキングを用いて解決策を考えた例を以下に示します。

例題

通常の解決策の例

ラテラルシンキングの 解決策の例

現在月初で手元に5,000円しかないが、今月末に6,000円の請求を支払う方法は?

どこからか1,000円を借りてきて、5,000円を6,000円にして支払う。

・5,000円で株を購入し、値上がりして6,000円を超えたら売却して支払う。

・不足している1,000円分をお金以外のものを提供することで支払う。

・6,000円の請求額を5,000円にしてもらえるよう請求者と交渉する。

・不足している1,000円分は来月に支払いさせてもらえるよう交渉する。

月に40Hを超えた残業をしてはならないが、溢れる作業をこなすには?

・業務内容を見直して不要な作業を削減する。

・人を増やし、仕事を分担する。

・ルーチンワークをAIやツールで自動化する。

・通常勤務時間内の生産性を上げるためのワークショップや研修を導入する。

・フレックスタイム制やリモートワークを活用して、一番作業効率が高い時間帯に仕事をする。

・定時時間内にこなした作業が十分であると評価できれば、遅延した作業があってもお咎めなしとする。


4.所感

  ラテラルシンキングについて調べていくうちに、小難しい思考法ではなく、

  思い込みを排除してあらゆる可能性を考慮する脳トレ的なものに思えてきました。

  とっかかりとしては、さあラテラルシンキングで案出しするぞというように構える

  のではなく、常に意識の片隅に置いておき、普通はこういうアプローチはしないけど、

  上手くいったら面白いよねという気楽な感じで用いるのが吉と考えます。


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