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Google Opalを使ってみた

  • やま
  • 13 分前
  • 読了時間: 5分

こんにちは「やま」です。やっと涼しくなってきましたね。


2025年7月に、Google Labsが実験的ツールとして「Opal(オパール)」を発表しました。

これまでは米国限定のパブリックベータ版でしたが、2025年10月7日から日本でもベータ版を利用できるようになりました。


今回は、Opalの概要・使い方についてご紹介します。


Opalの説明に入る前に

前回のブログで紹介した Gemini CLI は、ターミナル(CLI)上で動作するAIエージェントで、AIと対話しながら開発や作業を効率化できるツールです。

今回紹介する Opal もAIを活用してアプリを作成できる点では共通していますが、対話型のAIエージェントではない という点で異なります。



1、Opalとは

Opal は、ノーコードでAIミニアプリを作成できるプラットフォームで、プロンプト・AIモデル・ツールを組み合わせて、簡単にワークフローを構築・編集・共有できます。


簡単に言うと、「AI工作ツール」のように、ノーコードでAIアプリを手軽に作れるツール です。


■Opalに注目されていること

・プログラムの知識が不要

 自然言語で「こんなことをしたい」と入力するだけで、AIがモデル・プロンプト・処理の流れ(ワークフロー)を自動で構築してくれます。


・Googleの他ツールとの連携

Googleスプレッドシート、Gmail、GoogleドキュメントなどのGoogleサービスと連携が可能です。

たとえば、

「スプレッドシートで販売データを自動集計 ➡ 売上レポートを自動作成 ➡ 作成完了後にGmailで自動送信」といった一連の流れを、Opalで実現できます。


・非技術系でもアイデアを形にできる

 「コーディングは苦手だけど、AIを使って何か作ってみたい」というユーザーや、業務効率化・プロトタイプ作成を目指すビジネスユーザーから注目を集めています。



■Google Opalの主な機能

機能

説明

ノーコードで AI ミニアプリを作成

プログラミング不要で、自然言語で「こんなアプリを作りたい」と書くだけで、Opal が自動で構成を提案してくれる。

ワークフローの可視化・編集

複数ステップ(入力 → モデル呼び出し → 出力など)を “カード” や “ノード” としてつなげた視覚的な流れ図で表現でき、それをドラッグ&ドロップや自然言語で操作できる。

ステップごとの詳細編集

各ステップ(ノード)のプロンプトや処理内容を細かく編集できる。たとえば「この文を日本語に変換する」などの処理を追加・調整可能。

アプリの共有・公開

作ったミニアプリをリンクなどで他の人に共有でき、Google アカウントを持っていれば使ってもらえる。 

テンプレートの活用・カスタマイズ

予め用意されたテンプレート(例:要約アプリ、チャット、プロモーション素材生成など)を使ったり、それを元にカスタマイズしたりできる。 

自然言語操作との両立

自然言語で「このステップをこう変えて」「この処理を追加して」など指示すると、流れ図をその指示に合わせて変えてくれる。


■Googleの最新AIモデル

 ・Gemini 2.5(Flash/Pro):テキスト生成、推論、分析

 ・Imagen 4:画像生成

 ・Veo 3:動画生成(音声付き)

 ・Lyria 2:音声生成


■入力と出力形式

 Googleサービスとシームレスに連携でき、面倒な設定を行わずにデータの入出力が可能です。


 【入力形式】

  ・テキスト: 通常のテキスト入力。

  ・YouTube URL: 動画URLを直接インプットとして可能

  ・ファイルアップロード: ビデオ、画像、PDFなど、


 【出力先形式】

  ・Google ドキュメント

  ・Google スライド

  ・Google スプレッドシート

  ・HTMLページ形式


■料金

2025/10/20時点では、Opalはベータ版のため無料で利用可能ですが、今後正式リリースしたら費用が発生するかもしれません。



2、Google Opalの使い方


アプリの作成


■Step1

Opal公式URL「https://opal.withgoogle.com」にアクセスして、Googleアカウントでログインする。


■Step2

ログインすると、Galleryにいくつかテンプレートが用意されておりますが、今回は新規作成します。


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■Step3

プロンプトに作成してほしいアプリを入力します。

(ちなみに、PowerPointでは出力されませんが、わざとPowerPointで出力するように指示をだしてみます)

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1分もかからないほどで、ワークフロー(入力 → モデル呼び出し → 出力)ができました。

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ワークフローをカスタマイズします。

・表示が英語なので、プロンプトに日本語表記にする。

・企業のホームページから情報収集してほしいので、URLを入れるInputのフローを付けたいと思います。

 ※最初のアプリを作成する時に指示することも可能です。


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■Step4

戦略提案書のアプリが完成しました。テストをしてみます。ターゲットの会社は、弊社にしたいと思います。


スタートします。

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会社名を入力します。

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ここでは、弊社の事業内容を入れます。

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これは追加したワークフローです。弊社のURLを入れます。

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入力情報が終わったので、自動で戦略提案書を作成してもらいます

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ちなみに裏では、生成AIがリサーチ、作成してくれてます。

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5分くらいで、戦略提案書が出来上がりました。PowerPointではなく、出力デフォルトのHTML版で出力されました。ちなみに、これはHTML版でダウンロードができます。

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補足ですが、ブログを書く前にOpalテストをした時は、SWOT分析がでてきました。

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アプリを作成するときやワークフローを編集するときに、入力する情報の粒度を細かく設定し、どのような情報を出力してほしいかを明確にすれば、Opalが求める情報をうまくまとめてくれると感じました。


3、まとめ


Opalは、さまざまなビジネスシーンでの活用が期待できるツールだと思います。

たとえば、

  • 提案書作成

  • データ分析(売上データの予測やレポート自動作成など)

  • 市場調査(他社競合商品の比較・整理など)

  • コンテンツ制作(記事・ブログ、広告、動画など)

などです。


ただし、現在Opalはベータ版でまだ試験段階に近い位置づけであり、外部APIとの連携ができないことや、ワークフローの自由度(ロジック構築の柔軟性)が低いことなど、いくつかの課題があります。

今は、簡単に作れるとはいえ、本格的な業務ツールとしての利用はまだ難しい状況ですが、数年後には社内業務をAIで支援する“次世代業務基盤”になっていると感じます。


一日も早く、Opalがさらに発展し、幅広く活用できることを期待しています。





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