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生成AIとの向き合い方

  • 執筆者の写真: なゆ
    なゆ
  • 2025年9月3日
  • 読了時間: 4分

アーキテクトGの「なゆ」です。


先日、プロンプトエンジニアリングに関するセミナーがあり聴講してきました。 生成AIが一般化しつつある今、海外ではAIを業務プロセスに組み込み、リソースの最適化が行われています。例えば、毎日メールやチャットなど様々なツールに届く不特定多数の連絡をAIが読み取り、要約や重要度/優先度設定などを行うことで月1時間程度の削減効果があったという事例もあります。 Microsoft 生成AI活用事例と評価方法について


今回はエンジニアが身につけるべき能力や組織としてAIをどう活用していくべきかということをお届けしたいと思います。


AIを活用する人に求められる能力


AIを活用する人に求められる力は次の5つに集約できると考えます。


  1. ツールの使い方を理解 AIには汎用型(ChatGPTやCopilotなど)と専門型(Bloomberg AIのような業界/企業等の特化AI)があります。広く浅くを使う際には汎用型が適していることが多いです。一方、その業界に限定した利用(企業分析や市場の動向など)に関しては専門型が適していることがあります。このように適材適所で選ぶ能力が必要とされています。

  2. プロンプトエンジニアリングを理解

    AIは正確な回答が出てくることはありません。特にChatGPTで「AIのことについて教えて」と入力しても求めている回答とは異なることが多々あります。 そのためコンテキスト(背景や立場、状況などの条件)の与えて、よりより精度の高い回答を得るようにする必要があります。コンテキストの設定方法もAIによって異なるため、特性に応じた設定が必要となります。

  3. モジュール化してコンポーネント管理

    AIは常に学習していくため、システム開発においては一定のコードをモジュール化してコンポーネント管理することでより再利用可能な状態にすることで効率を高めることができます。 例えば認証機能をモジュール化することで、他システムでもその認証機能を利用することができ、再利用しているためレビュー時間も短くすることができることから、生産性向上につながります。

  4. AIとの協働力

    AIは単にツールとして利用するのではなく、“協働者”として位置づけ、業務プロセスに組み込むことで生産性向上につながります。 例えば、プロジェクトマネジメントで各メンバーの当日のタスク一覧、進捗状況、課題の状況把握などを行う際にAIを活用することで、マネージャーの業務量を下げることにつながります。またタスクに関連した課題の提示や進捗状況に合わせたリスク分析などもAIで行うことができます。 このようにAIができること、得意なことを整理してプロセスに組み込むことが求められています。

  5. チームとしての協働力

    個人での利用が普及する際に、チーム(組織)のプロセスとしても活用していく必要があります。使い方などをガイドラインにまとめて、組織としてAIを組み込むことでより多くのパフォーマンス向上が見込まれます。

    そのため、組織として一貫性ある活用を進めるようにしていく必要があります。



ガードレール設計の重要性


AIを活用する上で欠かせないのが「ガードレール設計」です。 AIはツールによって特性が異なり、また役割分担や作業範囲を明確に定義していない場合に誤った回答を得てしまうこと、また重大なミスにつながる可能性が高まるため、利用範囲や責任分界点を明確に定義する必要があります。 例えば、コードレビューをAIに任せた場合に、他システムにも影響が出る障害が発生したなどが挙げられます。

そのため以下のことを明確にする必要があります。

  • コンテキスト管理  AIに渡す情報を制御し、誤回答や情報漏洩を防ぐ。

  • 役割範囲の明確化  AIが担うべき範囲を定義し、人との役割分担を明確にする。

  • アーキテクト視点  システム全体におけるAIの位置づけをデザインする。


組織全体で共通プロンプト、クラス、関数を整備し、安全性と再利用性を確保しながら効率的に活用できる基盤をつくることが求められています。


おわりに

今回のセッションを通じて、AIを個人の生産性向上の道具に留めるのではなく、組織全体の仕組みとして設計し、戦略資産化することの重要性を強く感じました。

自身としては「属人的なAI活用」から「全体最適な仕組み」へにすること、顧客に対しては単なる「AI導入支援」ではなく顧客のビジネスプロセス全体にAIを根付かせる提案を行う必要性を改めて認識しました。


これからのAI活用は「誰がAIを活用できるか」ではなく、いかに組織として協働の仕組みを築けるかが鍵になります。私自身も引き続き、この観点から企業や開発組織の支援に取り組んでいきたいと思います。



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