質問力~オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの使い分け~
- みうら
- 8月7日
- 読了時間: 5分

こんにちは。ファシリテートグループのみうらです。
今回は、質問力についてお話していこうと思います。
質問力はコンサルはもちろん、その他の職種や人とのコミュニケーションを図るうえでも重要なものになります。今回は、質問力を高めるため、具体的な質問の種類、使い分けも含めてご紹介させていただきます。
1.質問力とは
質問力とは、
質問をすることで、自分の知りたい情報や相手の求めること、本音などを引き出す力や、
円滑なコミュニケーションをとりお互いが感じている疑問点を解決する力のことを指します。普段何気なく行っている質問ですが、質問の種類を使い分けることで上記の能力を高めることが可能で、仕事中の会話やコミュニケーションはもちろん、プライベートでも生かせるようになります。
2.オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン
質問には「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」の2種類があります。
オープンクエスチョンは、相手が自由に話せるタイプの質問で、相手自身の言葉で回答するため、意見や考え方がより詳しく知ることができます。
例えば、以下のような質問が当てはまります。
・好きな食べ物は何ですか?
・将来の夢は何ですか?
・学生時代で一番思い出に残っていることは何ですか?
・休日はどのように過ごしていますか?
・この料理はどうやって作りましたか?
反対にクローズドクエスチョンは、「Yes」か「No」で回答できるタイプの質問で、
相手の情報を端的に知ることができます。
例えば、以下のような質問が当てはまります。
・ピーマンは好きですか?
・北海道に行ったことはありますか?
・今朝は朝ごはんを食べましたか?
・普段音楽は聴きますか?
・悩み事はありますか?
3.それぞれのメリットとデメリット
【オープンクエスチョン】
◆メリット
・自分の言葉で自由に回答することができるため、より相手の考えについて詳細を知ることができる。
・一度に複数の情報を知ることができる。
・会話が弾む。
◆デメリット
・自由に回答できる分、内容を考えることが相手の負担になる場合がある。
・回答している間は相手ペースのため、聞きたいことは異なる回答になったり、
聞きたい回答を得るのが遅くなる場合がある。
【クローズドクエスチョン】
◆メリット
・「Yes」か「No」で回答できるため、相手にとっては答えやすい。
・聞きたい情報を端的に知ることができる。
◆デメリット
・回答は「Yes」か「No」のため、相手の考えや本音を知ることは難しい。
・複数の情報を知りたい場合には、いくつも質問をする必要があるが、
質問を重ねると質問攻めのようにくどくなってしまう。
4.オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの使い分け
前の項目では、それぞれのメリットとデメリットを紹介しましたが、
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを、場に合わせて使い分けることで、
両方のメリットを生かし、より円滑なコミュニケーションをとることができます。
例えば、仕事中にあるタスクに対して期限に間に合うかどうかをチームのメンバに聞きたいとします。その場合、「〇〇のタスクについて、状況はいかがですか?」、「〇〇のタスクについて期限までに間に合いそうですか?」のどちらの質問が適しているといえるでしょうか。
もちろん、目的にもよりますが、あくまでも今回は期限に間に合うかをどうかを確認したいので、クローズドクエスチョンの「〇〇のタスクについて期限までに間に合いそうですか?」が適していると考えます。状況を大まかに聞くオープンクエスチョンですと、相手も質問者がどのような回答を求めているかと考えながら回答しなければならず、聞き出したい回答ができるまでに時間が要す場合があります。その点、クローズドクエスチョンは期限に間に合うか間に合わないかを端的に引き出すことができます。
ただ、すべてクローズドクエスチョンのみですと、情報量が足らず、相手の考えや状況について詳細的なことを知るのは困難です。
例えば、先ほどの「〇〇タスクについて期限までに間に合いそうですか?」と質問をした結果、「間に合わない」と回答を受けた場合に、「間に合わない理由は何ですか?」、「何に躓いていますか?」などのオープンクエスチョンを使うことで、タスクの詳細的な状況を把握することができます。また、他のメンバーの助けがいるかどうかなど、今後どのようなアクションやサポートをしたらいいかも判断できるので、業務をより円滑に回すことにつながります。
逆に初対面の方とのコミュニケーションの場では、先ほどの例とは異なり、オープンクエスチョンからはじめた方が、相手の意見や情報をより多く引き出せて、こちらの会話の選択肢も広がるためより会話が弾みやすいといえます。オープンクエスチョンで相手の意見を聞いた後で、少しずつクローズドクエスチョンを行うことで、相手にとっても答えやすくバランスの取れた円滑なコミュニケーションをとることが可能なのです。
5.まとめ
ここまで、2種類の質問、その使い分けについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。いきなり全部を考えて行動するのは難しいですが、
普段の会話でも少しずつ意識することで、仕事やコミュニケーションが円滑に回ればうれしいですね。ぜひ、お試しいただければ思います。
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