思考法(その6:孫子)
- のり
- 2025年12月22日
- 読了時間: 3分
今回は、古代の兵法書だが、軍事だけでなく現代のビジネス戦略にも応用されているという「孫子」について調べてみました。
1.「孫子」とは?
紀元前5世紀頃の春秋戦国時代の中国にて、呉で将軍を務めた孫武(通称:孫子)
によって著されたとされている古代兵法書で、世界最古の軍事理論書の一つとされて
います。
しかしながら著者の孫武には謎が多く、以下の理由から後世の脚色の可能性が高いと
指摘を受けています。
・ 史料に孫武の逸話が記されているが、そこに出てくる戦術と「孫子」の理論に
食い違いがある
・ 孫武が生きていたのは春秋戦国時代(紀元前5世紀頃)とされるが、孫子の文体や
思想には戦国時代(紀元前4~3世紀)の特徴が見られる
・ 孫子は13篇に分かれ、戦略・戦術・情報戦などを網羅しているが、当時の軍事思想
としては非常に体系的すぎる
私としては後世の脚色だろうが何だろうが、役に立つものは使えばいいという考え
ですので、上記のような孫武の存在に関する考察は専門家の方にお任せしたいと
思います。
2.「孫子」のどこが現代のビジネスに応用されているのか?
「孫子」の思考法の代表的なものと、そのビジネスへの応用例を挙げてみます。
思考法 | ポイント | ビジネス応用例 | サンプル |
戦わずして勝つ | 百戦百勝は聞こえがいいが最善ではなく、戦わないで勝つことが最善である。 | 価格競争を避け、差別化・ブランド力で勝負 | Appleは、価格ではなくデザインやエコシステムで市場を支配した。 |
敵を知り己を知れば百戦危うからず | 自分と相手を正しく理解することで、自分を優位に保つ。 | 市場調査と競合分析を徹底し、自社の強み・弱みを把握 | Amazonは、顧客データを徹底分析し、競合より先に顧客ニーズを満たした。 |
勢を以て勝つ | 力だけではなく、流れや勢いを利用する。 | トレンドやテクノロジーの波を利用 | Netflixは、潮流を先取りして物理的なレンタル業からストリーミングへ転換した前衛者となった。 |
用間篇(情報戦) | 情報は勝敗を決める。 | データ分析・AIの活用で顧客行動を予測 | Googleは、膨大な検索データを基に広告戦略を展開している。 |
虚実篇(強みと弱みの活用) | 自分の弱点を隠して敵の弱点を突く。 | 競合が弱いニッチ市場で勝負 | Slackは、ゲーム開発者向け社内チャットツールをベースに開発者が抱えるコミュニケーション改善という明確な課題を深く掘り下げてビジネスハブ製品を作り上げた。 |
「孫子」の戦略の筆頭は「戦わずして勝つ」ことです。これは、「直接対決を避け、情報・
準備・タイミングで勝つ」ことを説いており、現代の競争戦略そのものです。
3.所感
「戦わずして勝つ」が実現できればこれに越したことはないのですが、当然ながらそう
簡単に実現できるものではありません。「運が良ければ戦わずに済む」ということ
ではなく、情報収集と準備によって、実行に移した時点で勝利がほぼ確定している状態
に持って行くという考え方です。
この考え方に倣い、何事をするにもその実行段階が「勝利の確認作業」となるように、
情報収集・準備をしていこうと思います。




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